英語、キライでした。
そう思っている日本人はきっとたくさんいると思います。
僕もその一人でした。27歳頃までは。
ひょんなきっかけで、英語を使わざるをえない仕事に就いて。
アメリカやヨーロッパやシンガポールの現地エンジニアとメールでやりとりする必要があったんですが、
もちろんもれなく全部英語。
しかも見た事ない量の英語がずらっと書かれている。
20行とか30行とか。毎回毎回。
と。
とはいえついたばかりの仕事で投げ出すわけにもいかず、
『いかに手を抜いて、短期間で効率的に英語を使えるようになるか』
という事を山ほど検索した結果、
『中学英語のリスニング』を繰り返す事が効果的という事を知りまして、
1年程中学英語をリスニングしまくっているうちに英語に慣れ、仕事にも慣れていきました。
ちょっとだけ英語の苦手意識が減った頃からプログラミングを始めたこともあり、
英語やっとくとプログラミングちょっとだけはかどるよという実体験を書いてみることにしました。
2020/2/3 追記
Youtube始めまして、動画作成しました。
プログラミングに英語のリスニングがいい理由
日本語も英語も同じだと思うんですが、
例えば小学生が話すやわらかい日本語と、
弁護士やお医者さんが話す専門用語バリバリの日本語って、同じ日本語でも難しさが全然違うと思います。
英語も同じで、
コメディやホームドラマで使われる英語と、
スリリングな法廷映画で使われる英語では、難しさが全然違ってきます。
中学英語は、小学生の会話や、コメディ・ホームドラマで使われるような『日常会話』がメインになっています。
英会話の先生も日常会話から覚える事をオススメしていたりします。
英語で会話をするには1500語くらいあればまぁ言いたいことが言えると言われています。
実は中学3年間で習う単語数は1300~1500語と言われています。
つまり、中学英語をマスターすればとりあえず言いたいことは言える、ということです。
世界的にも、グローバルとイングリッシュを混ぜた、
『グロービッシュ』(1500語に絞った簡単な英語)という考え方が広まっています。
中国人がしゃべる英語、インドで使われる英語、フィリピンで使われる英語、などなど非常に英語人口が爆発している中で、イギリス英語・アメリカ英語というネイティブ英語はすでに少数になってしまっている。
英語のやり取りは「非ネイティブ間同士」の方が圧倒的に多いという現実です。
(日本人とシンガポール人が英語でやりとりするとかね。)
大学の論文みたいな難しい英語じゃなくて、本当に簡単な、基礎的な英語を学ぶ方法として、
『中学英語をリスニング』というのは賢い選択なんだろうなと思います。
ちなみに、僕が使っていた本はこちらです。
※正確にはこの本のver1 でした。
英語の音声をiPhoneに入れて、移動中とか休み時間とかにずーっと聞き流しして、たまに本を見て単語を覚えていました。
スピードラーニングでもいいのかもしれませんが、あまりお金かけたくなかったので、当時はほぼこの1冊ばっかり繰り返してましたね。
なぜ中学英語のリスニングがもっともオススメなのか
言葉を覚える要領は、日本語も英語も同じだそうで、
子どもだった頃、どうやって日本語を覚えたかというと、本を読むのはもちろんですが、
両親やおじいちゃんおばあちゃんや友達とたくさん話して、会話して、徐々に日本語が染みついていっています。
人の感覚には、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚とありますが、
視覚だけを使うよりも、視覚と聴覚を合わせて使う方がより多く記憶できるらしいんですね。
実際に中学英語のリスニングをずっと繰り返していると、英語の文章を見た時に発音を想像する事ができるようになります。
なので読み書きはもちろん聞いたり話したりということもセットでやる方が効率的なのだそうです。
では改めて、中学英語のリスニングがプログラミングに効果的だと思う理由を並べてみます。
プログラミングに英語のリスニングが効果的な理由1. エラー内容がちょっとだけわかる
プログラミングを初めたての頃は気にならないと思うんですが、
初心者用の教材を終えて、さぁ何をつくろうかと思って、
PHP(ピーエイチピー)にもPython(パイソン)にも『フレームワーク』という便利道具箱があるから使ってみようとなった頃あたりから、
次第に体験するようになるのが、『うまく動かない(エラー発生)』という事。
IT業界は進化のスピードがとにかく早いので、
検索したページの通りに設定してもうまく動かない、という事が山ほど起こるんですね。
そんな時のヒントとなるのが『エラーメッセージ』なんですが、『エラーメッセージ』はもれなく英語なわけです。
例えば、verification error とか、 syntax error とか、 DB connection error とか、 ports already use とか。
ヒントが英語しかないので、そのヒントを頼りにグーグルなどで調べていって、解決する必要がでてきます。
正直なところ専門用語も多く、中学英語だけでまかなえない箇所もでてはくるんですが、
ある程度基礎ができていれば、わからない単語だけ調べることでどうにか対応できてきます。
中学英語のリスニングをやって英語の基礎ができていると、わからない箇所だけの検索で済むので、時間短縮にもなりますね。
プログラミングに英語のリスニングが効果的な理由2. 世界中の知恵袋が見れる
中学英語のリスニングがプログラミングに効果的な理由1とも関係するのですが、
わからないエラーを検索していくと、同じようなエラーで悩んでいる人が多く見つかったりします。
国内であれば日本語でのやりとりもあるのですが、
ある程度調べるうちに、英語のサイトがどんどんでてくるようになります。
例えば 『Stack Overflow(スタックオーバーフロー)』というサイトは、
おそらく世界最大のプログラミング用知恵袋的なサイトなのですが(プログラマーの人ならほぼ全員知っているサイトだと思います。)、
いろんなプログラミング言語で、いろんなエラーやうまく動かない事について、英語での質問->回答 が山ほど掲載されています。
適当にピックアップした問い合わせはこんな感じでした。
当然ですが、全部英語です。
と思ったりすることもちょくちょくあります。
ある程度プログラミングを進めていくと、どうしてもエラーなりでひっかかり、こういったサイトを見ることになってくるので、
ある程度英語を読むということに慣れるためにも、簡単な英語から取り入れるというのはいいのかなと思います。
プログラミングに英語のリスニングが効果的な理由3. 動画教材もしっかり使える
ここ数年、Youtubeのような動画でプログラミングを学習できる、というサイトが増えてきました。
Udemy(ユーデミー)というサイトも動画教材で、低価格でいろんなプログラミングの学習ができるようになっています。
もちろん日本語の教材もあるのですが、ちょっと難しいこと、新しいことをやろうと思うと、
どうしても日本語の教材が少なくなってしまいます。
一方英語の教材は盛りだくさん。
個人的にもいくつかの動画を購入して時間のある時に見ています。
*動画では、実際のソフトの画面やプログラミングコードを見ながら解説してくれるので、ソフトやプログラミングの動き方がわかっていれば思っているより難しくはないと思います。
プログラミングに英語のリスニングが効果的な理由4. 最新の情報を入手できる
中学英語のリスニングがプログラミングに効果的な理由の3番目とも関係しますが、
新しい情報となるとどうしても日本語は遅れをとってしまいます。
僕の体感ではざっと1〜2年は遅れているような感覚があり、
例えばPHP(ピーエイチピー)の便利フレームワーク『Laravel(ララベル)』の情報を探していた時も、
日本語の情報 3割:英語の情報7割といった感覚でした。
日本語を使うプログラマーの数と、
英語を使える世界中のプログラマーの数では後者が圧倒的に人数が多いので、そうなるのは当然といえば当然なのかなと思います。
プログラミングに英語のリスニング 番外編:海外行ってもどうにかなる
僕が初めて海外に出たのは29歳の頃で、遅咲きだったと思うのですが、
少しだけでも英語が使えると、お店での簡単なやりとりとか、電車の案内板などが読めたりするので、
海外に行っても意外とどうにかなるなと感じました。
もちろん国によっては英語が使われていない場所もたくさんあるので、(例えばタイ語とか絶対読めない・・)
逆に割り切って、簡単な英語で押し切ってやりとりするという経験もたくさんしてきました。
(too expensive とか(高すぎる!))
プログラミングに限らずちょっとでも英語をやっておくと人生を生きる上での度胸がつくかなぁと思います。
プログラミングに英語のリスニングをまとめてみて
実際のところ、英語を使えない優秀なプログラマーという人もたくさんいますが、
これからますます進化のスピードが上がっていきそうな気配があり、
日本語の情報だけを待っていると数年遅れてしまうといった事態になりかねませんので、
ぜひちょっとでも時間をつくって、中学英語のリスニングだけでも取り組んでみると、
半年も経てばだいぶ英語アレルギー薄れるんじゃないかなと思います。
僕が英語に取り組み始めたのは本当に偶然で、最初はまったく読めなくて大変だったのですが、
あの時逃げずに中学英語のリスニングに取り組んだというのは良かったなぁと思うと同時に、
もし中学生に戻れるなら、しっかり英語リスニングやっておけば、もっと人生の難易度下がったんじゃないかなぁと思ったりします。
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