国内政治・経済

経済が苦手な人にこそ読んでほしい画期的な本【文系と理系の融合】

現代人にとって、
働いて、お給料をもらっている以上、
切っても切り離せないのが『経済』。

とはいえ、どうも苦手意識がありました。

専門用語が頻発するし、
ニュースで紹介される金額は大ききすぎてイメージできないし。

Newspicksをメインにたくさんの『経済情報』をインプットしているつもりではあるけれど、

どうも腑に落ちていないというか、
ベースの知識がしっかりしていないからか、
どうも定着してこない感があって。

どうにかならないかと方法を探っていた頃に、

たまたまこの著者の記事を見つけました。

『現代経済学の直感的方法』

NewsPicksの記事

他の経済本とは明らかに違う視点で書かれていて、
なんでも、著者の専門は『物理』だそうで。

記事を読んだ後も独特の文体がずっと気になっていて、数ヶ月遅れでようやく手にしました。

読んだ瞬間に、『もっと早く買っておけば良かった・・』

と思え、

これからも何度も読み直す良書なので、

その感想を残しておきます。

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9冊のボリュームを1冊に

この世界が『資本主義』というシステムで動いている以上、
『経済』を抜きに物事を語ることはどうしても無理があります。

とはいえたくさんの本を読むほどの時間的な余裕もなく、

『1冊で必要な知識をまるっと吸収できないか』。

という要望にそっくり応えた内容になっていて。

本のまえがきの中にも、
『9冊分を1冊にした』とあるように、

とにかく情報量が濃密で、
けれどできるだけ専門用語を使わず、
わかりやすい図なども使い、
イメージとして頭に入ってくるよう工夫されています。

ものの考え方 縦と横 イメージ

昔とある人に、
物事を考えるときには『縦と横』で考えるといいと言われた事があります。

縦というのは歴史軸 (過去・現在・未来)。
横は、同じ時代の他の国 (地政学)。

この本も、
資本主義の仕組みからブロックチェーンまで、
過去、現在、未来をつなぐように、

現在の経済が形付けられてきた経緯、歴史に加え、
同時代の他の国(アメリカ、イギリス、オランダ、モンゴル、中東、日本)などの事例を
踏まえながら展開していくので、

とてもわかりやすく、思考が広がっていくのがわかります。

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本の内容 簡単なメモ書き

とても濃密な内容なため、
実際に読んだほうが早いと思いつつ簡単なメモ書きはこちら。

  • 国民所得(Y) = 貯蓄(C) + 投資(I) の式の理由・・(消費者であり生産者だから
  • 資本主義が拡大し続ける理由・・金利があるから
  • 投資家・企業家・消費者 それぞれの視点・・マルクスは消費者視点だけだから広がらない
  • なぜ農業経済は発展しないのか・・人の胃袋に限界があるから)
  • ケインズ経済学(国が補助金)のメリットデメリット
  • インフレとデフレのメカニズム
  • 貨幣はなぜ増殖するのか(イギリス型(民衆起点)とモンゴル型(軍事力))
  • ドルが国際経済に君臨した理由(民衆->軍事)
  • ITがもたらした変化・・先進国->後進国へ技術提供・・立場逆転

最後の2章は著者のオリジナルの見解も多分に含まれていますが、
これまでの経済を前提として組み立ててあるので
とても読みやすく書かれています。

  • 仮想通貨とブロックチェーン
  • 資本主義の将来「縮退」

理系と文系の融合を目指して

ここ数年、
『サイエンスとアートの融合』
『文系と理系の融合』

とよく言われるようになりました。

この『現代経済学の直感的方法』のあとがきにも、
似たようなことが書かれています。

例えば昔から叫ばれながら実現困難だった、
いわゆる「理系と文系の融合」などについても、
その最初の壁を自然に乗り越えてしまうことになるだろうし、

少し前までの日本、世界の政治家を見渡すと、

元弁護士、元官僚など、
どちらかというと文系よりの方が多かったのですが、

近年テクノロジーの発達を受け、
理系上がりの政治家も徐々に増えてきました。
(台湾のオードリー・タンなど)

テクノロジーに加え、基本的な経済の考え方、土台を身につけることで、

結果的に文系と理系の融合が少しずつでも進むと思うので、

経済は苦手と思う人こそ、

ぜひこの本を読んでみてもらいたいなと思えたのでした。


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