子どもが生まれたことをきっかけに、これからの教育についてとても関心が高まっていて。
子ども向け無料プログラミング講座『CoderDojo熊本』経由で知り合った方とやりとりする機会があり、
『これからの教育について考えてみる』というお題で講座をやるとしたら、どんな内容になるかなぁというのをぼんやりと考えていました。
僕一人の意見だとなんとも説得力がないなと思っているので、
日本や世界の時事ニュースをひっぱりだして、議論のネタにしたいなと思います。
参加想定:これからの教育について関心のある方 中学生以上
講座のスタイル 一方的ではなく参加型でやりたい
こちらから一方的に話すだけでは議論が深まらないし、
聞いている方も途中から集中力が途切れてくると思うので、
皆で意見を出し合いましょうというスタイルで進めたいなと思っています。
1. まずは日本と世界の現状を把握する
皆で意見を出し合うのですが、
そもそもの前提知識や経験がバラバラだと議論もバラバラになりがちなので、
まずは日本と世界の現状を把握したいなと思います。
ちょうどツイッターでいいネタが流れてきました。
この表は日本の落ちぶれじゃなくて、日本だけ成長しなかったことを示している。日本一位の当時のNTTと今のトヨタの時価総額はあまり変わってない、つまり日本だけがIT革命の波に乗れなかったんだよね。
RT @Kohler_volnt: これ見るたびに本当に悲しくなる pic.twitter.com/sKuqG88Tpa
— 夏野 剛 Takeshi Natsuno (@tnatsu) 2019年5月3日
夏野剛:この表は日本の落ちぶれじゃなくて、日本だけ成長しなかったことを示している。日本一位の当時のNTTと今のトヨタの時価総額はあまり変わってない、つまり日本だけがIT革命の波に乗れなかったんだよね。
RT @Kohler_volnt: これ見るたびに本当に悲しくなる
平成元年と平成30年の世界時価総額ランキング表です。
平成元年には半分以上を日本の企業が占めていたのですが、
平成30年にはトヨタだけになっているという週間ダイヤモンドの記事です。
特に目につくのはテクノロジー企業。
GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)をはじめ、
韓国のサムスン、中国のアリババなども、
平成元年時点ではこんなことになるとは誰も想像していなかったのではないかなと思います。
新時代の幕開け 次のビッグウェーブは
テクノロジー企業がこぞって次のビッグウェーブをつくろうとしています。
- 5G
- AI
- VR / AR
- 共有経済
- IoT
- 自動運転
- 電気自動車
- ゲノム編集
- 遠隔治療
- マリファナ
- 3Dプリンター
- ブロックチェーン
などなど。
いずれも数年前から流行るといわれているもののまだまだな実感もありますが、
平成元年の頃、まさかiPhoneやスマホがこんなに流行るなんて思いもよらなかったわけで、
何処かのタイミングでグイーンと普及するのではと思っています。
個人的には、安価なARメガネが登場したら一気に広まるんじゃないかなと思っています。
参考:
【2019年】これから伸びる産業を予想しました【ほぼ正解だと断言】
STEM教育への関心
テクノロジーの進化に伴い、世界では『STEM教育』への関心が高まっています。
S・・Science(科学)
T・・Technology(技術)
E・・Engineering(工学)
M・・Mathematics(数学)
STEM教育はこれら4つの学問の教育に力を注ぎ、IT社会とグローバル社会に適応した国際競争力を持った人材を多く生み出そうとする、21世紀型の教育システムです。
STEM教育の根底には「自分で学び、自分で理解していくこと」があります。すなわち自発性、創造性、判断力、問題解決力といった諸々の能力を高めていくということです。それを可能とするのが、ITでありコンピューターでありテクノロジーです。
人によっては『Art(芸術)』を含めた『STEAM教育』という場合もあるようです。
これまでの、テストのための受動的な学習ではなく、
主体的に何かを作り出す、能動的でクリエイティブな教育が増えていると。
時代の変化によって教育も変化していくのは当然だろうなと思います。
日本の現状 なんといっても少子化
Yahooニュースをみてびっくりしたんですが、
平成元年と平成30年を比べると787万人も子どもが減っていたんですね・・
子ども、平成で787万人減 進む少子化「令和でも…」
少子化に関しては国・政府が主体となって動かないと厳しいと思われますが、
残念ながら今の政府にはあまり期待できないかなと思っています。
経団連会長が「終身雇用の維持は無理」と発言
日本経済団体連合会の中西宏明会長がメディアに、
「終身雇用をこれ以上維持するのは無理」という趣旨の発言をし、大きな話題となっています。
なんで経団連って突然『もう終身雇用やめるわ』とか言い出したの?と思った時に読む話
子どもがどんどん減って、
働き手が少なくなっている中で、
これまでと同じ昭和的な教育でいいのかというような内容で、
まずは日本と世界の現状ということで情報共有したいなと思います。
2. 今後の教育の方向性
STEM教育に代表される、『主体的に考え、行動できるようになる』
という教育方針がどんどん増えています。
主体的に行動することで学習効率が上がる、という情報も増えています。
アクティブラーニングってなに?これまでの授業との変化を調べてみた
文部科学省からも、
- 2020年小学校 プログラミング思考義務化
- 2021年 中学校 プログラミング義務化
という情報がでています。
中学校でのプログラミング教育必修化を徹底解説—文部科学省・上野耕史さんインタビュー
一方でこんな意見も。
結局、プログラミングを学ぶのはツールでしかない。なんのためにやっているかというと、社会を変えるために学んでいるから、社会を変えるために、例えば産業を興したり、なにかのプロモーションをしたりと。そのためにプログラミングを学んで、アプリを作ったりするわけですよね。
だから、プログラミングのスキルが横軸で上がっていくとするなら、縦軸では僕らはアンビシャスと呼んでいるんですけど、つまり志やビジョンといったもので、課題を立てる力、課題を見つける力、仲間を巻き込む力もすごく重要になってくるんですね。
その両方がないと、プログラミング教育をしても、「プログラミング的思考ができるようになりました」となるだけで、なにも変わらないわけです。目的は、社会を変えられる人材を作るというところから、プログラミング教育を考えるべきなんじゃないかなと思っています。
個人的にも、プログラミングをやればそれでOKなのかというとそうではないのでは、と考えています。
全国のモデルケース
主体的に動ける子どもたちを増やすべく、全国で少しずつ教育改革も進んでいるようです。
「担任固定・定期テスト・宿題」を廃止…公立中学発の大胆な教育改革、全国から注目
廃校舎に新たな小学校 体験教育重視の「きのくに学園」4月開校 東彼杵町、入学予定者9割は町外 [長崎県]
また、最近個人的にハマって見ているのですが、
東京大学大学院 塾講師の たくみ先生の数学・物理の動画がとても面白く、
動画さえ見れば受動的な勉強は済んでしまうのでは?と思うようになってきています。
2018年に再開したドラゴン桜2でも、スタディサプリというアプリをつかった勉強法が紹介されています。
2019年5月時点の情報ではありますが、
これらの情報共有をした上で、参加者の方々とたっぷり議論できる時間を持てたらなぁと思います。
3.ディスカッション
ディスカッションの内容はその場次第かと思いますが、
大まかな流れとしては、
- チームをつくる
- アイスブレイク(1人30秒自己紹介
- お題を決めて議論(多くても3つ
- 現在の教育の問題提起、解決案の模索
- 現在の教育を変えていくための方法
- どうやったらもっと広められるか
というような内容で未来志向で議論を深め、少しでも前に進めていけたらいいなぁと思っています。
『これからの教育について考えてみる』の講座はいつ?
2019年夏頃予定ではありますが、
このままの内容かもしれないし、がらっと変わるかもしれません。
なんにせよ、日本と世界の現状を把握しつつ、
未来的な、発展的な議論ができる場ができればいいなぁと考えています。
こんなネタがあるよなどあればぜひご連絡いただければ幸いです。
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