たまたまツイッターで流れてきた情報を見て、思わず口があんぐりとなってしまいました。
小学生のプログラミングコンテスト中継してたから1分ほど見たんだけど
・VR Zoneで体験しVRゲームを作りたくなった
・実際にC#を勉強して開発
・将来は旅をしながらプログラミングで食べて行く「勉強の楽しさ」や「スキルがあれば自由な働き方が可能なこと」を10歳ながら理解してる時代,やばいね. pic.twitter.com/2ql6LORSTi
— 迫 佑樹/プログラミング講師 (@yuki_99_s) 2018年9月24日
小学生プログラミング決勝の舞台の映像
その映像がこちら。
当日夜時間ができたので、まずはゲーム部門から、しっかり見てみることに。
1人目の小学生は、『Unity(ユニティ)』を使ったオリジナルVRレーシングゲーム。
※Unity(ユニティ)・・本格的な3Dゲームやシミュレーションがつくれる総合環境(無料です)
2人目〜5人目の小学生は、『スクラッチ』を使ったオリジナルゲームを。
6人目(優勝者)の小学生も『Unity』を使い、プログラミング、画像、音楽、全てを作ったそうで。
この動画を見ながら改めて、
と再認識しました。
(大人の知識の範囲内で判断することになるので)
全国で実施されている、
子ども向けプログラミング寺子屋『CoderDojo』内の情報網で、
中学生にして『Unity』を使いこなしている子がいるというのは聞いてはいたけれど、
実際に小学生が『Unity』について流暢に語るという衝撃のすごさと共に、
なんともうらやましい気持ちもフツフツと湧いてきたのでした。
小学生プログラミング決勝の舞台を見て感じた時代の変化
思い返せば小学校の頃、彼らと同じように、
『デザエモン』という当時スーパーファミンのソフトを使って、
(難しすぎて誰もクリアできない)シューティングゲームをつくったり、
『RPGツクール』という当時スーパーファミコンのソフトを使って、
文字通りRPGを作ったりしていたのですが、
肝心の、小学校にあったパソコンはwindows95の前のDOS(ドス)の黒い画面。
フロッピーディスクに入ったゲームで遊んで満足するくらいのもんでした。
パソコンのスペックもそうですが、当時と今が決定的に違う事として、
『インターネットが急速に発達していること』だろうと思います。
当時は『デザエモン』も『RPGツクール』も、ドット絵は描けたものの、
あらかじめソフトの中で用意されていた
- 音楽
- 敵の弾の軌道
- 呪文のエフェクト
などを組み合わせて作るしかなかったのですが、
今の『スクラッチ』や『Unity』は、
インターネット上の広大な情報の中から、
キャラクターも音楽も自由に扱うことができ、
プログラミングによって全てのものを自由に動かすことができるようになり、
その可能性というかできる範囲は比べ物にならないくらい広くなっています。
その分小学生の想像力も比べ物にならないくらい広くなっているでしょうし、
なんというか、今の子ども達が本当にうらやましいなと思います。
小学生プログラミングはまさに創造的思考力の養成
『スクラッチ』の発案者による著書の中に、
『創造的思考力』『クリエイティブ・ラーニング・スパイラル』というキーワードがあり、
実際にものつくりをしながら学び、貪欲に成長する方法論が書かれているのですが、
参考記事
小学生プログラミング動画を見ながら印象的だったのが、
「どうしたら楽しくなるかを考えている時が楽しかった」
というフレーズでした。
- 自由に発想して、自由に作り出して、
- 作り出したらやりたいことがどんどん増えて、
- その度壁にぶつかって、グーグルで調べまくって、
- 英語サイトでてきたらグーグルトランスレートで翻訳して解読して、
そんな会話がさらさらでてくる小学生達の発表により、
これからますますこういった小学生達が増えてくるだろうと思うと、
『CoderDojo熊本』主催者としては、
と思ったりしたわけです。
小学生プログラミングができる環境になったという事は
小学生プログラミング動画を見ながらもう一つ思った事は、
成長の格差がますます広がっていくだろうなということ。
『クリエイティブ・ラーニング・スパイラル』に乗って、
『どうやったら楽しめるように(役にたてるように)なるか』
と考えながら活動している小学生と、そうではない小学生がいたとしたら、
いいか悪いかは別として、
- その子の感性
- 学校の授業への取り組み方
- 大人や社会との接し方
というのはかなりの違いがでてくるのではと思います。
小学校2年生にして素数に夢中という子がいたり、
運動大好き&プログラミングで三角関数と人工知能に興味津々な小学生がいたりと、
もう好き勝手、自由奔放な発表が続くなかで、
こういう子ども達を指導する学校の先生方も大変だなぁとしみじみ思いました。
さいごに
もうね、とにかくすごいというのと、
本当に今の子ども達がうらやましいと思っています。
パソコンさえあれば、自分の想像力・創造的思考力次第で
映像に音楽にプログラミングに、
ボーダーレスで限界突破で好きなようにつくれる環境があるというのが、
いいか悪いかは別として、そんな世界になったんだなぁとしみじみ感じております。
これからの10年でますますプログラミングができる小学生は増えてくると思われますし、
僕も負けじと、子ども向け無料プログラミング寺子屋『CoderDojo熊本』を通じて、
なにかしら子どもたちの手助けになれたらなぁと遠い目をしながら思いにふけっております。
『学び・教育』関係ではこんな記事も読まれています。
1. 『ニュータイプの時代』〜リベラルアーツとテクノロジーの融合〜2. 【教育とICT】 未来への学びに向けて今何をすべきか 2019 に参加してきました。
3. 『プログラミング教育』より大事な事を考えてみる~AI時代を見据えて~
4. 『これからの教育について考えてみる』というお題で内容を考えてみた
5. 小学生プログラミング決勝の舞台を視聴して思うこと~これが創造的思考力なんだろうなぁ~
6. 『ライフロングキンダーガーデン』を読んで創造的思考力に思いを巡らせてみた
アオキのツイッターアカウント。