子どもが産まれてからというもの、
『これからの教育や学び』というテーマで調べたり考えたりする機会が増えています。
テストのためだけの勉強ではなく、
現実社会で役に立つ知識、知恵が必要だよなと思っている最中、
ひときわ目を引く書籍が発売されたので、
さっそく読んでみることにしました。
2019年7月3日に発売された、
山口周さんの『ニュータイプの時代』という本です。
ニュータイプの時代を読んで 30年前と今と30年後と
本の冒頭で、現代社会には6つのメガトレンドがあると指摘しています。
その中でもひときわ目を引いたのが、
- 社会のVUCA化
という言葉。
- V・・Volalite (不安定)
- U・・Uncertain (不確実)
- C・・Complex (複雑)
- A・・Ambiguous (曖昧)
という意味で、
『予想できない未来』(予想しても外れる)
というような意味で使われています。
およそ30年前、1990年頃と比べると、
信じられないほどテクノロジーが発達したおかげで、
世界中がつながって、
世界中のいろんなものがいったりきたりしています。
安くて便利な100円ショップが大流行りして、
身の回りには中国製やベトナム製のモノがずらりとそろって。
ネットに目を向ければ、
アマゾン、楽天、グーグル、ヤフー、ラインあたりを使ってれば
ほぼほぼ不自由ない生活がおくれるようになって。
最近ではPayPayやらメルペイやら電子決済も増えてきて、
生活できるお金とスマホがあれば、なんでもできるような時代になって。
さらにこれから『5G』がやってきて、
- AI
- IoT
- ブロックチェーン
のコンボでますます便利な時代がやってくると。
参考記事
公衆電話にテレホンカードでポケベルぽちぽち頑張っていた1990年頃からしてみたら、
と。
だとしたら、
これからの10年、20年後がどうなっているのか、
果たして予想がつくのかいなと。
予想できるとしたら、
という事だけなんだろうなぁと思ったりしたわけです。
ニュータイプの時代 オールドタイプとニュータイプ
『ニュータイプの時代』の中で、
- オールドタイプ・・これまで求められていた人
- ニュータイプ・・これから求められる人
という対比で説明がされています。
オールドタイプ | ニュータイプ |
---|---|
正解を探す | 問題を探す |
予測する | 構想する |
生産性を上げる | 遊びを盛り込む |
ルールに従う | 自らの道徳観に従う |
一つの組織に留まる | 組織間を越境する |
綿密に計画し実行する | とりあえず試す |
奪い、独占する | 与え、共有する |
経験に頼る | 学習能力に頼る |
役に立つ | 意味がある |
論理偏重 | 論理×直感の最適ミックス |
予定調和 | 偶有性 |
ストック型学習 | フロー型学習 |
ローカル×メジャー | グローバル×ニッチ |
権力型マネジメント | 対話型マネジメント |
※書籍内の対比を独断でまとめております。
『VUCA』で、モノが溢れ、どんどん便利になって、さらにAIが普及する時代の中で、
これまで言われていた、
いわゆる大人しくて周りの言うことを聞く『優等生タイプ』では新しい時代を切り開くのは難しいと。
教科書通りの一辺倒な考え方ではなく、
異なる科目をいったりきたりできるような『柔軟さ』が必要ということだろうと思います。
ニュータイプの時代 変化の波は教育にも
的な流れは、
生活や経済だけにとどまらず、
戦後70年ほとんど変わっていなかった『教育』も変えようとしています。
先日参加した『未来への学びについて今何をすべきか 2019』というイベントでも、
経済産業省 室長 浅野大介さんが熱く語っていました。
参考記事
『STEAM教育』についても言及されていて、
と言われていたのが印象的でした。
それから数日もたたず、
文部科学省・経済産業省から、これからの教育に関わる文書が出されて。
文部科学省:新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)
経済産業省:「未来の教室」ビジョン 未来の教室とEdtech研究会第2次提言
いきなりドーンと変わらないにせよ、
例えば熊本市では全小学校にタブレットが配布されたりしていて、
じわりじわりと変化していくんだろうなぁと。
ニュータイプの時代 リベラルアーツ(教養)とテクノロジーの融合
- 『ニュータイプの時代』の本の中でも、
- 経済産業省 室長 の話にも、
- 尊敬している著名人の方からも、
これからの時代に必要なのは、
『人間としての教養・リベラルアーツ』
というような事をしきりに聞くようになりました。
『AI』がますます賢くなっていく時代だからこそ、
『AI』にはなかなか真似ができない『人間らしさ』の重要性が増していくと。
『ニュータイプの時代』の中でも、
既存の問題を解決するだけではなくて、
- そもそも何が問題なのか
- どんな課題があるのか
- どんな未来にしたいか
を考え、設定する事が重要で、
そのために必要なのが『リベラルアーツ(教養)』だというようなメッセージがあります。
と思っていたところに、
ちょうどいいポッドキャストを見つけました。
[blog]藤原直哉の「21世紀はみんながリーダー」 2019年7月3日 ネット情報だけでは全く不十分
[mp3]藤原直哉の「21世紀はみんながリーダー」 2019年7月3日 ネット情報だけでは全く不十分
個人的に尊敬している経済アナリスト『藤原直哉』さんの言葉を借りれば、
というような事を言われていて。
数学者で『国家の品格』などの著者・『藤原正彦』さんも、
活字を読む事が重要と言われています。
日本人が品格を失い続ける2つの根本理由”グローバリズムと活字離れ”の障害
と思えるようになってきました。
ニュータイプの時代 さいごに
およそ1990年頃には想像もしなかったくらいに、
大量にモノや情報が溢れ、便利になってきました。
テクノロジーが発達して、AIが発達するほどに、
仕事や生活のシステムもちょっとずつ変わっていくんだろうと思います。
今 1歳の子どもが10歳、20歳になる頃は、
果たしてどんな世界になっているのか、想像もつきませんが、
どんどん変化していく事は事実だろうと思います。
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1. 『ニュータイプの時代』〜リベラルアーツとテクノロジーの融合〜2. 【教育とICT】 未来への学びに向けて今何をすべきか 2019 に参加してきました。
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