そんなお悩みにお応えします。
マイクロビットとは?
そもそもマイクロビット(micro:bit)とは、
イギリスで誕生した子ども向けプログラミング教育用のちっちゃな機械で、
今後世界的にますます重要になると言われているSTEM教育(サイエンス:化学、テクノロジー:技術、エンジニアリング:工学、マスマティックス:数学)にあわせて、
イギリスでは小学校高学年の全生徒に無料で配布され、授業で活用されているそうです。
マイクロビットのサイズは、縦4cm×横5cm×厚さは薄い所だと2mm。
クレジットカードよりも小さいカードのような機械ですが、驚くべきはその性能。
本体にこれらの機能がくっついていて、
– 加速度センサー
– 温度センサー
– 地磁気センサー
– 無線アンテナ
– ボタン(Aボタン・Bボタン)
– 赤色LED(5×5 = 25個)
– マイクロUSB用コネクター
– 電池ボックス用コネクター
– 端子・電源端子
さらに別売りにはなりますが、こういったアイテムも連携する事ができます。
– 電源モジュールキット(単4電池2つ)
– ワニ口クリップ
– サーボモーター
– スピーカー
– ラジコンカー
– コントローラー
もちろんプログラミング教育用に開発された機械なので、プログラミングをつくって遊ぶ事ができます。
マイクロビットでできる事その1 センサーとプログラミングの組み合わせ
例えば、
- ラーメンタイマー:Aボタンを押したら3分タイマーを設定して時間がきたら音をだす
- 閉め忘れセンサー:冷蔵庫のドアが30秒たっても開きっぱなしなら音を出す
- サイコロ:1〜6 (6以上でもok)の数字からランダムに表示する
- 方位磁石:北に向けたときにLEDに合図を出す
- 分度器:30度の角度になったらLEDに合図を出す
- 赤ちゃん寝起きセンサー:ベッドのそばに置いてベッドが揺れたら音を出す
- 温度計:部屋の温度を測定、28度以上になったら合図を出す
- LEDゲーム:マイクロビットを傾けてゴールを目指す
- コントローラー:スクラッチと繋いで左に傾けたら左に曲がれるようにする
などなど、
センサーとプログラミングの組み合わせで、いろんな事ができるようになります。
別売りのモーターをつなげれば自家製ラジコンカーなどもつくれたりします。
また、月一回開催している、子ども向け無料プログラミング寺子屋『CoderDojo熊本』に参加された方の中には、
夏休みの自由研究で、マイクロビットを使った作品を提出したお子さんもいらっしゃいます。
日本でも、2020年の小学校プログラミング教育義務化にあわせ、30万人の子どもがマイクロビットを学べるような環境になるという話もあるようです。
マイクロビットでできる事その2 論理的に考えられるようになる
マイクロビットは、インターネット上の専用の画面から操作ができます。
下記リンクの先に、こんな画面が表示されます。
画面左がマイクロビット(クリックするとボタンが押せたりします)の画面で、
画面真ん中に「基本、入力、音楽、LED、無線、ループ」などのグループがあり、
「基本」などのグループをクリックすると、グループの中にあるブロックが表示されます。
好きなブロックをクリックしながら、画面右に持っていくとブロックがおけて、
パズルのようにブロックを組み合わせて、動き方を決める事ができます。
例えばラーメンタイマーをつくろうとした時に、
どのグループの、どのブロックを、どの順番で並べればラーメンタイマーがつくれるか、
とういう事を考えて、ブロックを組み合わせてテストして、
もしダメなら他のブロックにしたりブロックの並び方を変えたりしてトライを繰り返す事になります。
また、
プログラミングのキモといえば「論理」のグループなのですが、
もしAボタンが押されたら、3分タイマーを開始する、とか、
もしタイマーがスタートした後にマイクロビットが揺さぶられたら、タイマーを止めるとか、
「論理」グループのブロックをいろいろ組み合わせる事で、
より本格的なプログラミングになりますし、論理的な思考力を鍛える事にもつながりますし、なにより頭の体操にもなります。
子どもだけに任せてみるのももちろん、
時には大人も一緒に悩み、考え、方法を考えるといった事をする事で、
家族のコミュニケーションの一環にもなりますし、たくさんのメリットがあるなと感じます。
マイクロビットでできる事その3 スクラッチとも連携できる
子ども向けプログラミング教材として世界的に有名な『スクラッチ』とも連携ができます。
こちらは初回設定などで多少手間はかかるのですが『スクラッチ』からもマイクロビットを動かす事ができるので、普段から『スクラッチ』に慣れているお子さんもすんなり馴染めるんじゃないかなと思います。
参考記事
マイクロビットでできる事その4 本格的なプログラム(Python)もできる
マイクロビットはプログラミング教育用につくられたというだけあって、
本格的なプログラミング言語『Python(パイソン』でも動かす事ができます。
ある程度マイクロビットを使ってみて、ラーメンタイマーなど作ってみた後は、
同じ事を『Python(パイソン)』に置き換えて、実際にプログラミングを書いてみるという事もできてしまいます。
下記のページに必要な情報が集まっていまして、
ブロックを探すような形でプログラムのコードを探して組み合わせる事で、
より実践的なプログラミングを組む事ができるようになり、
将来的な就職活動にも有利に働くと考えられています。
まとめ
マイクロビットでできる事をまとめると、
センサーとプログラミングの組み合わせで、論理的な思考が鍛えられ、なおかつ実践的なプログラミングを扱う環境も手に入れる事ができる。
ということになるのかなと思います。
ぜひ子どもだけに買い与えるのではなく、親御さんも一緒になって考え、悩み、解決策を考え、STEM教育を踏まえつつ、コミュニケーション、スキンシップの一環として、ご家庭に一台でも2台でも、取り入れてみてはいかがでしょうか。
※注意
マイクロビットは本体だけだと2000円弱ですが、スピーカーや電源モジュールキット、それらをつなぐケーブル(ワニ口クリップ)も合わせて購入しておいた方がなにかと便利です。
参考文献
『教育IoT』関係ではこんな記事も読まれています。
1. マイクロビット(micro:bit)でできること4つをまとめました〜子どもの教育にぴったりなワケ2. micro:bit(マイクロビット)とスクラッチをつなげてHelloとやってみた
3. 【Arduino】ラジコンをつくってみた 〜今ドキのプログラムの覚え方
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